音楽業界に就職を考えている学生・社会人の皆さんも、そう考えたことがあるはず。
音楽が大好きで仕事にしたいと思い、音楽関連の会社を目指す人は少なくありません。
筆者もまたそんな気持ちを抱いて、新卒入社で音楽業界に足を踏み入れました。
だけど、入社当時は気にしていなかったんです・・そう、「給料」のことを。
突然ですが、「やりがい」と「お給料」どちらが大切ですか?
正解はないし、いろんな意見があって良いと思います。
ただ、音楽業界へ就職を考えるうえで、「お給料」は一度は把握した方が良いです。
やりがいも大切ですが、生活をするうえで、お給料は生活の基盤になります。
こんな当然のことですが、筆者も含め、考えずに後悔する人が多い!
筆者は「給料」で音楽業界から他業界へ転職しました。
(上司からのパワハラも理由の一つだけど・・)
今回は音楽業界へ就職・転職を考えている人に向けて、認識していただきたいお給料のポイントを解説していきます。
ついでに筆者の当時の給料明細を公開しちゃいます!
音楽業界の給料の相場っていくら位なの?低いって本当?
音楽業界といっても、実は一括りにはできない位、多くの業種や職種があります。
レコード会社・音響機器メーカー・ライブPA・楽器販売・音楽教育関連・・
そのため企業によって平均年収はバラバラでピンキリなんです。
残業時間もバラバラで、超ホワイトな企業もあればブラックに近い企業まで・・。
音楽業界の給料事情:業種別の年収をまとめました
そこで、具体的に業種別で給料の相場をまとめてみました。
※筆者が調べた数字の概算をまとめたものです。
詳細は企業によって異なりますのでご参考程度に。
レコード会社(大手) | 年収500万円〜700万円 |
---|---|
レコード会社(中堅) | 年収300万円〜500万円 |
音響メーカー | 年収450万円〜800万円 |
PAエンジニア | 年収300万円〜700万円 |
音楽制作会社 | 年収350万円〜500万円 |
音楽出版社 | 年収300万円〜500万円 |
楽器販売店 | 年収250万円〜600万円 |
少なくとも新卒で入社した場合、他業界と同等かそれより低いようです。
ただ年齢に応じた給料の伸びしろは、他業界と比べて低いと考えられます。
音響機器メーカーはどちらかといえば、理工学分野ですので、機器メーカーとしての給料形体に近いですね。
みなし残業の罠:残業時間と残業代の制度は必ず確認したほうが良い!
筆者の知り合いに、全国ツアーの巡業のお供をしていたPAエンジニアがいました。
給料を聞くと結構良い額貰っているようでしたが、本人曰く「出張手当と残業で割増されているのだ」と。
更には巡業で家に帰ることがなく、さらに暇もないため、お金を使う余裕すらないとのことでした。
これに対して色んな意見があると思います。
ただ、給料が高ければ良いという話ではありません。
重要なポイントはその給料は割りに合っているか?というところです。
企業によっては定時で帰れるところもあれば、残業が発生するところもあります。
残業時間分がそのまま給料に反映する企業もありますが、「みなし残業」として、残業代が固定で給料に盛り込まれている企業も多いです。
企業の採用情報を見るときは、この「みなし残業」形体になっているかどうか、よく確認してみてください。
この制度かどうかで、お給料や働き方が大きく左右される可能性があります。
詳しくはこれからお見せする筆者の前職の給与明細で解説します。
ここまでのまとめは以下のとおり!
・業種によって異なる
・雇用形態や給料制度でもピンキリ
・新卒入社1年目は平均的
・伸びしろは正直望めない
・みなし残業制度で左右される
とある音楽会社に勤めていた筆者の給料明細を公開します(入社4年目)
恥ずかしいですが、筆者が新卒に入社した某音楽会社の給与明細を公開します。
20代半ばの生々しい給料事情を見ていただければと思います。
某音楽会社 新卒4年目女子の給与明細はコレだ!!
某音楽会社で新卒で入社した4年目女子の給与明細はこんな感じです。
私の職種は専門職でした。
総務部・経理部などの管理部署に所属する方は専門職より低めに設定されていました。
※専門的な職種なので、職種は伏せさせてください・・!
残業時間 毎月平均45〜50時間
残業手当 みなし残業(45〜60時間)
基本給 | 192,000円 |
---|---|
勤務手当 (残業代) |
19,200円 |
通勤手当 (定期代) |
13,540円 |
総支給全額 (額面) |
224,740円 |
控除額 (差引) |
44,836円 |
手取り額 | 179,904円 |
ちなみに私の前職はみなし残業の中でも、半年単位で手当の割合が変動する仕組み。
半年間の平均残業時間が45〜60時間(/月)だと、給料の10%を半年間残業代として支給。
残業時間については、私の場合はほぼ上記の基準内で収まっていたので、入社してからずっとこの10%が手当として組み込まれるような状況でした。
年に一度基本給の見直しが行われ、1年で3,000円程度の昇給です。
つまり、1年間ほぼ給料が変動することがないのです。
1年後は昇給3,000円分に応じて変動するくらいで、大きな変化はありません。
ちなみに賞与の明細は捨ててしまいましたが、記憶するにこんな感じ
夏の賞与 (6月) |
60,000円 |
---|---|
冬の賞与 (12月) |
120,000円 |
概算だと年収300万円に届かないレベルでした。
20代半ば女子的に、この給料は割と限界だった
この額面でやっていけたか・・というと正直やっていけませんでした。
大学の奨学金を毎月返済していました。(今も絶賛返済中)
毎月13,500円の引き落しは、家計をかなり圧迫したので、賞与が出たときに、6ヶ月分の奨学金代をまとめて引き落とし口座に入れていました。
残業は月45〜50時間を彷徨っていたので、夕飯もなかなか作れず、コンビニかスーパーのお惣菜で済ませていました。
お昼は基本的にスーパーで買うカップ麺とおにぎり1個
という生活スタイルでした。
20代半ばの女子的に、コスメやファッションにも興味があったのですが、なかなか手を出すことができませんでした(涙)
携帯代も今より割高な時代だったので、親に携帯代を払ってもらっていました。
唯一の楽しみは、月に1度クラブでのパーティに出かけること。
たまに中古レコード屋で、CDとレコードを探すこと。
優先順位はやっぱり音楽だったんだな〜と改めて思いました。
それだけ音楽が大好きだったんだなと・・。
とはいえ、私的に年収300万円切ると余裕はありませんね。
住む場所や他の環境にもよりますが、20大半ばの女子的には、もっと余裕がほしいな〜というのが正直な感想でした。
結局のところ給料って大切?やりがいとどちらを重視すれば良いの?
元音楽業界にいた筆者の、当時の給料事情を紹介しました。
「安定した給料」とは言えない部分もある音楽業界。
でも音楽業界にやりがいを求めて、就職を考えている人も多いかと思います。
実際に音楽は人の人生にまで影響を与えるような産物です。
そんな音楽に携わることができ、活躍できることは、何にも変え難いものです。
実際にSNSでも音楽業界のやりがいと給与面で悩むツイートが散見されました。
好きな事を仕事にしてると、
給料安くたってしんどくたって頑張れちゃうし、
なにより憧れの人を目の前にするとそりゃーテンションもあがる。これが音楽業界。
ある意味中毒性のある仕事なんだな〜
冷静に、よーく考えると、
この年数働いてこんな給料低いの私くらいだと思う。— 母とら🐅オーストラリア移住計画中&映像翻訳勉強中✈️ (@Lil_yuki1217) April 17, 2018
給料面でまじで転職したいと思うけど、今の職場まさかなところで音楽業界の有名人、奏者に遭遇するから面白いし、自分知らなくて後々気付いたらレジェンドレベルだった海外のベーシストとか、人気バンドのメンバーとか普通に現れてビビるの楽しいんだけど、しかし給料…という葛藤を定期的にする。
— スズキ (@suzukikudannnnn) January 24, 2021
結論から言うと、「どちらを優先するか」と言うよりは・・
やりがいと安定のバランスを考慮して就職先を決めることが大切です。
心身ともに健康であることが前提で「やりがい」を感じることができる。
給料は生活の基盤を作るうえで必要なもの。
アナタ自身が最低限不自由なく生活でき、心身の健康を損なわないかどうかを前提に考えてみてください。
残業時間と給料のバランスがあまりにも悪い場合は、その企業は筆者的にオススメできません。
人によって考えは異なります。
よく調べて、よく考えて音楽業界に就職すべきか決めていきましょう。
不安な場合は就職・転職エージェントに相談してみるのもアリ
確かに企業との面接で給料や残業のことを聞くのって気が引けます・・。
働くうえでお給料と残業って重要な要素。
凄く気になるけど、聞きにくい〜〜!!
そんな方はエージェントを活用することをオススメします!!
就職エージェントとは、就職のコンサルタントが、アナタに合った就職先の紹介を行ってくれて、面接対策や日程調整などなど、アナタの就職活動をトータルサポートしてくれるサービスのことです。
企業と仲介してくれることで、気になる給料や残業の部分も気軽に相談することができますよ。アナタの中で譲れないポイントをエージェントさんに伝えることで、希望に合わせた企業の紹介をしてくれます。
逆に合わない場合は、しっかり「合わない」ということを、伝えてくれます。
今回は筆者がオススメする就職・転職エージェントも紹介いたします!
学生にオススメの就職エージェント
学校卒業後に初めて社会人として働く訳なので、企業選びや就活に不安はつきもの。
憧れの業界だけど、実際に働き始めたら続けられるかな・・という不安も出てくるはず。
そんな悩みを抱えている方にこそ、就職エージェントはオススメです。
以下で紹介するエージェントは、企業説明会では聞きにくい内容も把握でき、納得できる就職を目指すことができますよ。
マッチングイベント型でミスマッチを徹底防止
参加者内定率96%のMeetsCompany
・優良企業とマッチングイベント開催
・企業の生の声を聞ける
・イベント後は内定まで徹底サポート
・全国32箇所で開催
・AI適性検査で精度の高い人物分析
・専属のエージェントが対応
・厳選した3〜4社を提案
・エントリーから入社までサポート
・対面でもWEB面談でもOK
第二新卒・既卒向けにオススメの就職エージェント
入社3年目未満や学校卒業に会社に就職していない方でも、就職エージェントを通して、キャリアについて相談できるし、就職サポートを受けることができます。
内定・入社後もサポートしてくれるので、一度相談してみるのもオススメです。
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転職を考える社会人にオススメの転職エージェント
毎日働く会社員の一番の悩みは「転職の時間が取れない」ということ。
行きたい業界があっても、企業研究の時間も取れない・・なんてこともあるはず。
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他の転職エージェントとこの転職会議も併用することをオススメします。
さいごに:やりがいも大切だけど給料も大切!両面から検討してみて
今回は恥ずかしながら筆者の過去の給与迷彩を公開しながら、音楽業界の給料事情について解説していきました。
・業種によってだいぶ違う
・伸びしろは低め
・給料の多さよりもワークバランス
・健康的に生活できる給料は必要
・企業のリアルを把握すべし
・不安なら就職エージェントに相談
音楽業界への憧れや、やりがいは本当に価値のあるものです。
ただ、憧れ・やりがいだけでは生活できない現実もあります。
しっかり自己分析と企業研究を行い、自分が入社した後に後悔しない企業かどうかを把握したうえで、採用試験に臨みましょう!
自己分析と企業研究については過去記事で書いています。
就活生向けに書いている記事ですが、正直いって社会人も共通なので、是非ご参考ください。
自分次第で、音楽業界を選ばずとも音楽にドップリ浸れる生き方もできるわけです。
「自分が何を優先しているのか」を明確にしたうえで、選んでくださいね。
もし自分の気持ちや悩みを受け入れて、トータルで就職活動・転職活動のサポートを受けたい場合は、エージェントがオススメです。
キャリアカウンセラーと話しているうちに、自分が一番何を優先したいか、見えてきますよ!
自分のやりやすい方法で検討してみてはいかがでしょうか!
この記事が参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき有り難うございました!